リリースノート(Ver.11.7.1)
新規リリースでは、最新機能の実装だけでなく機能改善、バグ修正、潜在的なセキュリティ脆弱性に対処しています。本リリースノートでは主要な変更点を抜粋してご紹介していますが、すべてのアップデートが詳細に説明されているわけではありません。重要な変更点は多数ありますのでバージョンアップを実施ください。
新機能について
Exchange Onlineへの接続はEWSからMicrosoft Graph APIへ
OnTime for Dominoは2013年にハイブリッド接続の対応以来、Exchangeメールボックスのイベントのリアルタイム同期において高い評価を得てきました。しかし、2023年9月20日のMicrosoftの発表により、2026年10月1日以降、Exchange OnlineでのEWS APIへの新しい要望を受け付けない等利用が制限されることが告知されました。
OnTimeは約3年間をかけて、Microsoft Graph APIを利用した新しい同期方法の開発を進めてきました。そしてついに、EWS APIのStreaming Notification機能を包含する方法を実装することができました。これによりHCL DominoとMicrosoft 365の二つのカレンダー基盤のユーザーのスケジュールデータをOnTimeクライアントの一つの画面で利用可能とし、それぞれのメンバーの予定を参照できるだけでなく同時に会議招待を行うなども可能となります。
■OnTime Desktop クライアント
- PDF印刷がクライアント側のコードで直接処理されるようになり、バックエンドAPIは使用しなくなりました。
- プロファイルのイベント作成の動作:
- Exchangeユーザー向けに不在通知設定変更のサポートを追加しました。
- ハイブリッド環境(Domino + Microsoft)および代理権限での自動応答(不在通知)をサポートします。
■OnTime Main Servlet
- Exchange の権限では、EWS と Graph の両方で「スケジュール情報のみ表示(空き時間)」がサポートされるようになりました。
- デバッグが有効な場合に新しいログ記録が追加されました。
- 夜間のクリーンアップメンテナンスについて:
- すべての競合文書を削除します。
- 1 か月間更新されていないクライアントデータベース内の API文書を削除します。
■OnTime Exchange Servlet
- Exchange の権限では、EWS と Graph の両方で「スケジュール情報のみ表示(空き時間)」がサポートされるようになりました。
- GlobalSettingでAdmin実行時にサーブレットについても設定できるようになりました。
選択した平日に管理プロセスを実行できます。 - Graphの Room Listsのサポートが追加されました。
■OnTime 設定
- Exchange設定文書のデフォルトの ドメインタイプが「EWS」から「graph」に変更されました。
- GlobalSettingでAdmin実行時にサーブレットについても設定できるようになりました。
各種修正について
以下の明示的な不具合修正だけでなく、幾つかの安定性のための不具合修正や細かな不具合修正も行っております。
■OnTime Desktop クライアント
- カンマ/セミコロンを含む引用符内のメールアドレスを貼り付ける際に正しく複数のメールアドレスとして処理できるようになりました。
- 日程予約のアクセス権を持たないユーザーが OnTimeにアクセスするときに発生する不具合を修正しました。
■OnTime Mobile クライアント
- 会議室の単体予約の際に正しく重複確認を行わない不具合を修正しました。
■OnTime Connections オプション
- コミュニティとプロファイルのそれぞれサイドバーからOnTimeを表示する際に発生する不具合を修正しました。
■OnTime Main サーブレット
- 暗号化されたテキストフィールドの読み取りに関する不具合を修正しました。
- 「終日」の休日申請でタイムゾーンを正しく使用されるようになりました。
- Linux版Dominoでイベントが正しく表示されない場合がある不具合を修正しました。
■OnTime インストーラ
- ファイルの大文字小文字の間違いを修正しました。
- Linuxで、「EventCal.ntf」となっていたテンプレートを「eventhub.ntf」に修正しました。